[天野こずえ]あまんちゅ!レビュー

天野こずえあまんちゅ!を読んだ。
作者の代表作、ARIA同様に十代女子青春モノといっていいだろうか。
十代女子青春モノと書くと必ず恋愛にも絡んできそうに聞こえるがその内容はダイビングを通した登場人物たちの成長や日常を描くものであり、男の影はほとんど見えない(一応若い男のキャラも登場するが、ARIAにおけるそれ以下の影の薄さ)。
十代女子の話でダイビングで男キャラがいるのに恋愛に発展しないっておいおいそれどんな世界だ!?
とツッコミたくもなるけど爽やかに描かれるストーリーと可愛らしい女の子の世界に男キャラはそれくらいで十分と感じた。
一応主人公は「ぴかり」と呼ばれるダイビング大好きっ子だが、話の進み方としては友人のダイビング素人で、やや引っ込みがちな「てこ」のダイビングにおける成長と人間的成長を描かれている。
とにかく爽やかさと青臭さが凄まじく読んでると恥ずかしくなってしまうが、荒みきっている時に読むとちょっと癒されるかもしれない。
なんとなく話の流れから主人公がぴかりよりもてこ何じゃないかなと思ってしまうけど、
高校入学したてに手に入れた校内地図を手に満面の笑みで「素敵な宝物デス」とか言っちゃうあたり漫画の空気を爽やか&青臭く仕立ててしまってるのは間違いなくこの子だからぴかりが主人公でいいんだろう。
話を動かすのがぴかりで、その結果がてこの成長。
そんな感じ。

とにかく読んでて思ったのが石井いさみ750ライダーの世界と似ていること。
750ライダーとは1975年から1985年まで連載された高校生青春マンガ。750ccのバイクに乗った主人公のやけに爽やかな高校生活を描いたもの)
750ライダーは恋愛要素もあるがあまんちゅ!と同様にかなーり爽やか&青臭さ満点であり、
あまんちゅ!の爽やかなシーンでよくある独白が750ライダーの一話に一回は出てくる青春をテーマにした詩とかぶるのである。

750ライダーはさておき、あまんちゅ!の見所は爽やかな世界で女子高生たちがダイビングを通して爽やかに成長していくところであるが、絵の見所は断然お尻。
ただ立っているだけなのにお尻を突き出している構図が最高。

久しぶりに文章を書いたので支離滅裂だけど面白いマンガでした。